感染症対策など、様々な観点からも清潔に保つことが非常に重要となるのが病院です。
しかし、病院を経営管理する上で、
「院内の清掃にはどのようなことに注意すればよいのか」
「どのような方法をとればよいのか」
と、疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、病院清掃の目的や種類、ポイントなどを詳しくご紹介したいと思います。
目次
冒頭でも述べたように、様々な人が来院・入院している病院では感染予防の観点などから見ても特に衛生面が重要となります。
そのため、病院を清潔に保つための「病院清掃」は欠かせません。
病気や怪我の治療を行う場所である病院では、感染の恐れのある病気を持った方はもちろん、さらにその感染などから症状が悪化してしまう恐れのある患者さんも多く行き交います。
病院清掃を怠ってしまえば、菌やウイルスが蔓延し2次的に感染が広がってしまう・悪化させてしまうなどの被害が起こりかねません。
患者さんが安心して治療を受けるため、またスタッフも安心して治療に専念するために、病院清掃は大切な役割を担っています。
小規模なクリニックなどではスタッフが清掃にあたることもありますが、規模の大きい病院では清掃業者がその役割を担うことが多くあります。
清掃業者に依頼することで、プロならではの徹底した衛生管理が時間や労力を割かずに行えますね。
近年ではコロナウイルスの流行もあり、さらに重要度を高めていると言える病院清掃。
そんな病院を清潔に保つための病院清掃は、主に「日常清掃」「定期清掃」「臨時清掃」の3つの種類に分けられます。
それぞれどのような清掃内容を指すのか、詳しくご紹介します。
まずは、毎日行われる「日常清掃」です。
患者さんが入院している病室やトイレ・洗面、シャワー室、待合室やエレベーター内、ナースステーションなどの病棟エリア、また外来で使用する診察室や検査室、さらに手術が行われるオペ室など、常に多くの人が利用する場所を毎日清掃します。
不特定多数の人の行き来の多い場所はウイルスや菌などのリスクも高まりますので、特にトイレの蛇口や手すりなど、人の手の触れる場所は清掃・アルコールなどでの除菌消毒が必要になりますね。
他にもゴミ拾いや拭き上げなど、清潔な院内を保つために細かいところまで清掃を行います。
「定期清掃」では、日常清掃では対応しきれない場所の清掃や専門的な技術が必要な場所の清掃を定期的に行います。
例えばエアコンや換気扇のフィルター清掃、窓ガラス、また院内の床の清掃からワックスがけといったようなものですね。
特殊な機械を使用したりと専門的な道具や知識を必要とすることもある部分であるため、清掃専門の業者に依頼することも多くあります。
頻度はその病院や清掃場所、また依頼した業者によっても異なりますが、月に1〜2回、または数カ月に1回というペースで行われます。
急を要する清掃が必要になれば、それに応じて突発的に「臨時清掃」が行われます。
定期清掃ではあまり清掃されない、病院の外観や高いところのガラス、排水管から浄化槽、エアコンの内部といった、清掃が難しい場所や定期的に清掃に当たらなくても問題ない場所の清掃を、必要なときに業者に依頼したりします。
建物の安全や快適な環境を維持するためにも必要になる清掃ですね。
病院清掃を行う上では、一般的に気をつけなければならない3つのポイントがあります。
まずは、「ゾーニング」とも呼ばれるエリア分けです。
病院には、患者さんが入院するための病室から診察を受けるための診療室、手術を行うためのオペ室、また待合室やナースステーションなど、様々な設備があります。
その部屋の用途や設備によって、清掃や除菌について注意しなければならないレベルは異なります。
清浄度と呼ばれるその清掃レベルによって、例えば無菌の手術室であれば高度な清潔さを求められる「高度清潔区域」、一般の病室などの「一般清潔区域」、また、細菌の感染に留意しなければならないトイレなどでは「拡散防止区域」といったように、きちんとエリアを分け、そのエリアごとに必要な清掃を行うことが重要になりますね。
ゾーンごとで清掃用具を分け、色分けする「カラーリング」も重要です。
清浄度によってゾーニングした場所ごとにモップの柄や洗剤といった細かなものまで明確にカラーリングすることで、トイレ用の清掃用具を他の場所で誤って使用したり、人の手や清掃用具から感染が広がることを防ぐことができます。
十分な数の清掃用具を用意することも必要ですので、範囲の広い一般清潔区域の用具を多めにするなどといった分配も大切ですね。
万が一の際にも他のゾーンに汚染が拡散しないようにするために、カラーリングも非常に重要なポイントのひとつになります。
モップなどで清拭をする際は、往復せずに必ず一方向のみで行うことも重要です。
往復してしまうと、一度拭き取ったはずの汚れや細菌などをもう一度付着させてしまうことにつながり、ぱっと見は綺麗になっていても除菌ができず、感染対策が十分にできません。
また、同様の観点から清掃用具を清潔に保つことも大切です。
埃や髪の毛などといった感染源になりうるものを拡散しないためにモップの上面などをまめに清拭したり、一度清掃に使用したモップを水洗いして他のところで使うと細菌を広げてしまうことになりかねないため、病院清掃では次々にスペアのモップに切り替えたりといった対策を行います。
常に清潔な状態の用具で清掃を行うことが、感染のリスクを抑えるための基本となっています。
病院清掃では、毎日行うことになる日常清掃は院内スタッフで行い、定期清掃・臨時清掃を業者に一任している病院が少なくありません。
他の施設よりも感染対策に配慮した丁寧な清掃を行わなければならない病院では、清掃に大きな時間と労力がかかってしまいます。
特に定期清掃や臨時清掃では専門の知識や道具を必要としたり、より手間のかかる場所の清掃をすることになりますね。
そこで、清掃を業者に依頼することで、院内スタッフの負担は大きく軽減できます。
残業の要因を減らすことにもつながり、働き方の改革の面でも良いですね。
また、依頼することでプロならではの知識やノウハウを活かした清掃を受けることができ、常に院内を清潔に保てるだけでなく、細菌など目に見えない汚れまで除去・除菌することで、十分な感染対策が可能になります。
必要に応じて清掃業者を利用することには、大きなメリットがあるのです。
今回の記事では、「病院清掃」の目的から種類、注意しなければならないポイントまでをご紹介しました。
『スリーエス A&C』の清掃サービスでは、プロの清掃スタッフが日常清掃から定期清掃による床などの清掃と床材保護、除菌作業まで、通常のモップでは落としきれない汚れや除菌を除去する「医療レベル」での丁寧な清掃を行います。
病院清掃業者をお探しの方、病院清掃についてお困りのことがある方は、お気軽にご相談ください。