飲食店を経営する上で、清掃は非常に重要です。
安全に料理を提供するためにもお客様に快適に過ごしてもらうためにも、店内は清潔な環境を保っておかなければなりません。
しかし、様々な汚れの発生しやすい飲食店では清掃方法に悩んでいる方も多くいるのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、清掃の方法や注意すべきポイント、また業者に依頼するメリットまでご紹介します。
目次
人気のある飲食店では、必ずと言ってよいほど清掃が行き届き、清潔な環境が保たれています。
特に、他国と比べて衛生観念が高いと言われる日本では、お客様がリラックスして食事を楽しむために清潔感が重要視されます。
店内の汚れが目立ったり、匂いが気になる飲食店では、客足が遠のいてしまいますね。
また、飲食店においてさらに重要なのが、安全に食品を提供するということです。
整理整頓が出来ず食材を正しく温度管理できなかったり、調理器具を正しく洗えていない、保管場所が不衛生であるといったことがあると、菌が繁殖しやすくなり、食中毒などのリスクが高まってしまいます。
2021年には以前から大きく改正された食品衛生法も施行され、国際的な衛生管理手法である“HACCP”での衛生管理が義務化されるなど、飲食店の衛生を取り巻く環境も変化しています。
近年は新型コロナウイルスの流行により食事時の衛生に関する意識は更なる高まりを見せており、様々な観点から、飲食店において『清掃』は非常に重要なものとなっているのです。
油汚れやカビなど、汚れの発生しやすい飲食店では清掃の方法に悩むこともありますよね。
正しい清掃方法を知ることで、綺麗な環境を保つことをより負担少なくできるようになります。
ここでは、そんな大まかな清掃方法を場所ごとにご紹介します。
まずは、お客様が過ごす客室・テーブルです。
客室では、主に以下の清掃箇所に注意しましょう。
◯入り口
お店の第一印象となる入り口では、外からの泥や埃などの汚れがつきやすい玄関マットを頻繁に洗濯・交換することと、多くの人が手で触れることになり、菌の繁殖しやすいドアノブの拭き掃除を丁寧にすることを心掛けましょう。
◯床
靴についた土など外からの汚れとこぼれた飲食物などで特に汚れやすく、さらにお客様の目につきやすいのが床です。
まずは掃き掃除で大まかなゴミを取り除き、その後でモップや雑巾がけを行いましょう。
落ちない汚れには、専用の洗剤も使用すると良いですね。
カーペットなど柔らかい素材を採用している店舗では、ゴミが溜まらないよう高頻度で掃除機をかけることをおすすめします。
◯テーブル・椅子
使用するお客様が不快にならず安心して利用できるように、開店前だけでなくお客様の入れ替わりの際にもテーブルや椅子は入念に確認して清掃しましょう。
アルコールを吹きかけて清潔な布巾で拭き漏らしのないように1列ずつ拭いていくのが基本的な清掃方法になります。
テーブルにメニューや調味料などがある場合は、それらの入れ物や持ち手などもしっかり確認しましょう。
お店の清潔感のためには、客室だけでなくトイレまでしっかりと綺麗に保っておくことが大切です。
便器は、最低でも営業前と営業後の2回はしっかりと洗剤を使用してブラシでこすり汚れを落としましょう。
営業中にも、お客様が快適に利用できるよう数時間おきに確認して、汚れていればその都度清掃すると良いですね。
排泄物がはねたり埃が溜まることのある壁や床も、洗剤を使ったモップや雑巾がけが基本になります。
床が滑らないよう、しっかり乾拭きも行いましょう。
その他にも、水垢のつきやすい洗面台や鏡は専用のクリーナーを使用すること、また、見落としがちなドアノブやペーパーホルダーなどは人が手で触れる部分ですので、アルコールなどで除菌することなど、細かな部分にも注意しましょう。
提供する料理の安全性を保ち、食中毒などを防ぐためにキッチンやパントリーも常に清潔に保ちましょう。
見落としがちなポイントの多いキッチン清掃の主な清掃箇所を以下にまとめました。
清掃箇所 | 清掃方法・ポイント |
---|---|
床 | ●ゴミの除去とブラッシング ●油や水で滑りやすいため、水切りや拭き取りをしっかり行う |
排水溝 | ●ゴミの除去とブラッシング ●悪臭や詰まりの原因になるため、特に油を利用する飲食店は注意 |
シンク | ●スポンジやタワシで擦ってヌメリや汚れを取る ●多くの人が手で触れる取っ手部分の除菌を忘れずに行う |
グリストラップ | ●バスケットのゴミはこまめに捨てる ●定期的に開けてゴミの廃棄・掃除 ●清掃が難しく放置しがちな部分であるため、油を除去する専用のシートを利用するなどして清掃のハードルを下げる |
冷蔵庫 | ●庫内・扉の拭き掃除と殺菌を行う ●カビや雑菌を繁殖させないよう、通気性の確保と水滴に注意する |
次に、飲食店の清掃において、常に綺麗に保つために気をつけると良いポイントをご紹介します。
どの従業員も同じように、手順の漏れがなく清掃ができるようにマニュアルを作成しておくと良いでしょう。
新しく入った従業員に教える手間も省けますし、マニュアルを意識して手順通り清掃することで、掃除自体を忘れたり、掃除場所の抜けがあったりといったことも防げます。
掃除箇所の抜けなどを防ぐためには、チェックシートを用意するのもおすすめです。
項目ごとにチェックをつけていけばパッと視覚的に清掃の済んでいない箇所が分かります。
誰が清掃したかという名前の欄も設けておくと、より清掃に責任を持って取り組めるでしょう。
お客様が快適に過ごす空間を作るために、掃除用具はお客様から見えない位置にしっかりと片付けましょう。
食事をする場所である飲食店で汚れたところを清掃する道具が目に入ってしまうと、不快感や生理的な嫌悪感を感じる方も多くいます。
清掃後は、片付けまで怠らずに行いましょう。
もちろん、清掃用具自体を定期的に洗浄・交換することも大切ですね。
飲食店の清掃は、専門の清掃業者に定期的に依頼しているという店舗も多くあります。
専門業者に依頼することで、従業員の負担が減るというのはメリットのひとつです。
主となる業務を行った上で清掃に時間や人員を割かなくてはならないため、業者に頼むことで清掃業務の時間を減らし、業務効率を上げることができます。
清掃での怪我や事故のリスクもあるため、それらの負担を低減させることができるのも良いですね。
また、床のワックスがけやエアコンなどの定期的に行うべき清掃や、汚れのひどいダクトやフード・排水など、自分たちでは難しい場所も専用の機械・道具を利用してプロの技術で清掃することで綺麗になり、常に清潔を保つことができるという大きなメリットがあります。
もちろん、専門業者に依頼することで費用は発生しますが、綺麗な状態を維持するのに労力のかかる飲食店の清掃では、費用以上の効果が得られるでしょう。
定期的に業者に依頼し、専門的な清掃を行ってもらうことをおすすめします。
今回の記事では、お店を繁盛させるためにも食中毒などを防ぐためにも重要な飲食店の清掃について、その方法やポイントなどを詳しくご紹介しました。
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